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リシャール・ピナス×MERZBOWスペシャルライブに行って来ました

ちょっと時間が前後しますが、5/31にアンスティチュ・フランセ東京で行われたリシャール・ピナスとMERZBOWによるスペシャルライブに行って来ました。


リシャール・ビナス.JPG


まぁスペシャルライブといっても、正味1時間弱ほどでドリンク代1,000円のみのミニライブです。

リシャール・ピナス(Richard PINHAS)は言わずと知れたHELDONの創設者であり、また哲学者としても大成した人物ですが、MERZBOW(秋田昌美)のことは自分は全く知りませんでした。

調べてみるとMERZBOWはノイズミュージック界隈ではとても著名な人で、世界的にも認められている人みたいです。

会場は狭いながらも、予想に反して満員でした。


で、今回のライブなんですが、感想はというと、正直とても辛かったです…(-_-;)

まず、ノイズ部分の音量が大きすぎてリシャール・ピナスのギターがほとんど聞こえなかったし、そのノイズも本当にノイズでしかなく旋律もリズムもない音が延々と大音響で続いていくものだったので、良いとか悪いとかではなく肉体的に苦痛でした。

ノイズとギターがせめぎ合うようなものを想像していたのですが、あれではただの轟音、身体を苛むパルスです。

二人の呼吸も合っておらず、リハーサルや音響チェックなどきちんと事前に済ませたのか少々疑問に思いました。


しかし、ノイズミュージックとはああいうものなのでしょうか?

確かに聞いているとある種のトランス状態になり、呼吸も乱れ、発汗し、手足も痺れてくるのですが、それは純粋に「音」に身体が生理的に反応しているだけであり、「音楽」の効果ではありません。

ノイズミュージックが観念的なものであり、ただそこに肉体的な限界を試すだけの「ノイズ」を求めるのなら、それは医学的に導き出せるでしょうし、あえて身体を張ってライブに挑む必然性を感じないのですが、ノイズミュージックのアーティストたちは違う地平を見つめているのでしょうか?

およそ音楽と名のつくもので、あそこまでの苦痛を感じたことはありませんでした。


今回の経験は下手をすればトラウマになりかねない強烈な体験でしたが、自分の音楽認識を考え直すきっかけともなりました。

世の中、まだまだ知らないことだらけですね(>_<)


ところで自分は今回のライブのことは当日知ったのですが、実は前日にちょうどHELDONを聴いていました。

なぜHELDONを聴いたかというと、それは先日買ったCDにHELDONを想起させる曲があったからです。

それはLuc Henrionというキーボード奏者が77年に出した"Galerie"というアルバムの中の曲なのですが、youtubeにもあったのでちょっとリンクを貼っておきましょう。


LUC HENRION "Old Alschumie"




ちなみにこのアルバム、半分くらいはピアノが主体なんですが、アナログ電子音にギターなどの生音が絡む曲がいくつかあり、なかなか良かったです。

結局自分は、ビコビコいってるアナログ電子音のシーケンスフレーズに生のバンド演奏が加わったものが好きなだけかも知れませんね(^^;
コメント(3) 
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コメント 3

ニョッキ

どうもお疲れ様でした。
身体的苦痛、身体を苛む...まさにその通りでしたね。
途中全身汗が噴出してきて手足の痺れと吐き気に襲われました。30分前後の時間帯は本当に辛くなって、何度帰ってしまおうかと思ったことか。
音楽(今回のはそう呼べないけど)を聴いていて体に偏重を来たすなんて、40年以上音楽を聴いてきた中で始めてでした。その意味では確かに貴重な体験でしたが、もう二度とこんな思いは御免こうむりたいです。
...申し訳ありませんでした。
by ニョッキ (2013-06-03 22:16) 

ニョッキ

スミマセン、誤字が...

 偏重  → 変調
 始めて → 初めて

いまだに体がおかしい
by ニョッキ (2013-06-03 22:19) 

shun

>ニョッキさん
お疲れ様でした。
お身体、大丈夫ですか?

自分は危うくトラウマになりかけて、翌日くらいまで電車に乗っているときなどにフラッシュバックしましたよ(^^;

おそらくヘッドフォンで音量を調整して鼓膜の振動だけで聴いていたら、あれ程の苦痛はなかったと思います。
全身で浴びる音の波が身体を蝕むのでしょうね。
他のお客さんが心配になりました。

あれがリシャール・ピナスの音楽だと思われたくないですね。
by shun (2013-06-03 22:56) 

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